駒場公園のすゝめ
今日も今日とて京王井の頭線。
行きから井の頭線に乗るはずだったが渋谷まで行く気になれず、明治神宮前で(小田急直通)千代田線に乗り、代々木上原で下車、徒歩で駒場公園へ。千代田線の終点である代々木上原駅ホーム角から見える新宿渋谷一帯の景色は最高である。(写真忘れ)
下北沢から徒歩にしようかと思ったが、上原から歩いた方が若干近かったため、急な坂を登りながら約15分。上原や駒場は、家の並び方が綺麗で静かで、庶民は歩いてはいけない気がした(笑)
途中から緑が段々と見えてきて、同時に学生らしき方々が定食屋に列をなしている光景が。駒場公園近い!と思い右に曲がると直ぐに駒場公園に到着。
ここへ来る直前に一瞬だけ東京大学(駒場キャンパス)が見えたのだけど、造りが格好良かった…
そこに素知らぬふりして入ってみたかった。
旧前田侯爵邸 洋館。
外観からして、ヨーロッパに居る感覚。
公園も結構広く、太陽の下で寛ぐ人や学生らしき何名か。実に長閑。
軽く公園を散歩したのち、今回の目的である「日本近代文学館」へ向かった。
この、文学館のなかに併設されている「BUNDAN Cafe」、上京当初からずっと気になっていた場所。文学館なだけに、メニューは日本を代表する文豪たちの代表作やその人自身にまつわるメニューがずらり。
ドリンクは「芥川」「鴎外」と、作家の名前、
フードは「坂口安吾の焼き鮭サンドイッチ」など、文学に興味のある人なら多分興奮する。
私は寺田寅彦の「牛乳コーヒー」
▷▶︎当時、牛乳は人間の薬用品だったらしく今のように美味しいとは言えず、牛乳をそのまま飲むには気が引けたため、コーヒーを配剤する事が常だった事から。
レモンジュレとバニラアイスがサッパリしていて美味しかった。
行きたかった理由のもうひとつ、
ここは、単なるカフェではなく、「2万冊」の書籍がずらりと並ぶブックカフェだからである。
ブックカフェ大好き人間なので、行くしかないと思っていた。
自分の席から撮った本棚だが、嬉しい事に東京の観光本やユリイカ(マニアックな芸術総合誌)
が置いてあり、いくつか読む事が出来た。
ブックカフェにもよるが、大抵本屋では見られないようなマニアックな雑誌も置いてあり、芸術好きには堪らない憩いの場であるため、立ち読みではなく椅子に座りゆっくりと読めるブックカフェは最高の居場所である。
カレーやサンドイッチなども充実、おしゃれなお酒も提供しているのでおすすめ。
↑BUNDANcafeのサイト
大学以外にも小学校、高校、や公園があるため緑が多い。緑と踏切とは…(溜息)
駒場は、目黒区の上の方にあり、四丁目まであるのだが、ほぼ学校や公園に侵食されており(笑)、住居は一丁目に少しだけなんだろうな…
と思いきや、意外と綺麗な家が並んでいた。
さすが目黒区駒場、綺麗…
学校がすっぽりと目黒区にフィットしている。
綺麗すぎる収まり方…ひとつの国みたい。この中だけで生活できそう。
…いや、東大56号館が世田谷にはみ出している。入り切らなかったのか。
(雑感)
BUNDANcafeはずっと駒沢公園にあると勘違いしていたので、まさか京王井の頭線沿いにあるとは。。普通のカフェよりも長居できる雰囲気が良いのがブックカフェ。なかでもBUNDANは館内にあるからか比較的静かで緑に囲まれており、喧騒を忘れてゆっくり読書をしたい方にはおすすめ。テラスもとてもかわいかった。
CMが似合う街、浜田山
人生3度目の浜田山。
夏に来るのは初めてで、緑が映える街。
渋谷駅の東急東横線で乗り換えて京王井の頭線に乗った訳だが、地下鉄から井の頭線までが結構遠く、5分前後は歩くのだ。通勤の人は大変だな…
井の頭線は、開業が1933年の割に、新しく感じる。構造の問題だろうか、渋谷駅のシンプルな構造がそう感じさせるだけかもしれない。
実は京王井の頭線、日本一所得が多い人達が住む町。因みに2位は東横、3位は田都。東急多いなぁ。そしてそんな井の頭線でも群を抜いて金持ちなのが今回の「浜田山」。ポルシェのディーラーがあるから…とネットには良く書いてあるが、関係あるのかは自分のなかで不明。
心做しか、何だか装いが小洒落た方が結構乗っている印象。いや、気のせいか。井の頭線トラップだ。
駒場東大前に着いた時、単純な私はその駅で降りる若者はみんな東大生だと思ってしまう。
参考書片手に降りていく君…絶対東大生だろう。後で調べたら、東大の奥に東海大代々木キャンパスがあるので、その学生の可能性も。どちらにせよ、頭は良い。私も、地図本片手に降りていけば頭良く見えるかな。(余談)
そして、電車のなかで座席のパパを無視して最後尾で車掌と窓の景色を交互に見る少年。チラッと横目で見ると、届くはずもない吊革に手をうんと伸ばしていて…天使かと思った。電車好きなのかな。私と語ろうぜ(こわいひと)
まぁそんなこんなで24分…
浜田山駅に到着。
駅前はどの駅でも大体栄えている。相変わらず商店街は夕方が映える。
商店街脇道にある踏切を潜ると、先程の賑やかさとは疎遠の、緑と閑静な住宅街。緑、とにかく緑が多い。ここら辺は何処を歩いても大抵緑が目に入るし、公園を抜けたと思えばまた公園。そして高級低層マンション。
圧倒的高級(であろう)マンション数。
そして三菱地所レジデンスや、清水建設のCMに出てきそうな、CGじゃないかってくらいの整ったマンション。敷地面積幾つあるんだろうか、広すぎる。秋は歩くのが気持ちよさそう。周りは暑いのに、緑が多いからか体感温度がいきなり低くなった気がした。緑だらけ…那須街道かな。
柏の宮公園。
芝生が広すぎる。そして林。
夏でも気持ちよく散歩できるし、子供も大人もワイワイ遊べる。中学生くらいの子が隠れんぼしてたなぁ。すぐ隣にはパークシティ浜田山。公園とパークシティの間に綺麗な小道があり、ここを歩くのが心地よかった。ウカスカジーのmy homeが流れてきそう(また言ってる)。
今日は、こんな素敵な景色と腫れ模様のおかげで、今夏いちばんカメラが動いた。緑も道端も沿線もどれも素晴らしい景色。「帰りたくなるスナップ」をテーマに撮った。ありがとう浜田山。秋になったらまた来るね。
海のうえの駅
本日は夕方から神奈川の海芝浦駅に。
駅は横浜市。川崎市かと思っていた。海から見えたのが川崎市の工業地帯だった。
ルートは、荏原町(家もより)→大井町線大井町駅→京浜東北線で鶴見駅→鶴見線で海芝浦駅(終点)まで。
入場出場のタッチパネルにピッとSuicaをタッチするのみ。田舎にあったなぁ。
気になるのが「国道駅」。
かっ、カッコよすぎる名前…!!
次は〜国道〜、国道に停ります、って。
とても趣がある(戦争の跡が残る)駅で、映画にも使われるそうな。後で降りてみたい。
鶴見線は分岐していて、海芝浦行だったり扇町行だったりする。乗り間違え注意。
新芝浦駅あたりで、車内から見える景色は一気に変わり、段々と工業地帯の匂いが。
わくわく。こんな景色、船に乗らないと見られない…
駅と駅間は短く、案外すぐ到着。
ドアが開いた瞬間、びっくり。
本当に、海に浮かぶ駅のようで。
千と千尋の神隠しの電車シーンに出てきそう。
電車好きはあのシーンがとても好きである(余談)。
到着したのが17時過ぎだったので、いい感じに日も沈んできて、薄いオレンジ色に。
今日はあいにく綺麗な夕焼けは撮れなかったけれど、柔らかなオレンジ色に包まれた駅や工業地帯もとても可愛かった。
目の前に広がるのは京浜工業地帯。大きな工業地帯の1部。川崎の有名な所のかなぁ。
2番目の写真の、奥に見える橋はたぶん横浜ベイブリッジ。
首都高速湾岸線、鶴見つばさ橋。なんともかっこいい橋の名前。確かに翼が生えているみたい。レインボーブリッジとはまた違って、大きく開放感があり、空が広く見える橋。
The、海。
偶然にも、魚(トビウオあたり?)が跳ねた瞬間が撮れた。もう一生撮れなそう。(1枚目写真の、真ん中辺り)
そうそう。
ここ海芝浦駅は、「外に出られない駅」で有名。
海に囲まれているから!!降りたら沈む!
…ではなく。
なんと芝浦製作所の敷地内にこの駅がある。
製作所のためだけに作られた(ここに務めているリーマンのため?)駅である。特殊〜。
ここもむろん、無人駅。入場出場のパネルだけあり、そこにSuicaをピッ。改札外に出たわけではない。本当の改札は他にあった。
まぁ、ここも無人。たまたま駅員さんが作業していたけれど。
さて、夜になってきた!(18時半)
ここの駅は、1時間に1、2本しか電車が来ないため、1つ乗り遅れると1時間待ち…
全サラリーマンが泣く。
パパ帰れない…心配…
芝浦製作所のどこかから、「キーンコーカーンコーン」と学校のチャイム音が。
退勤時間かな。かわいい音。
そしてぞろぞろと駅のホームに人、ヒト、ひと。お疲れ様です…。
私が乗った帰りの電車は19:20。始発駅なのに、電車がつくなり一気に人が入り、たちまち座れない程に。皆頑張って仕事したんだなぁ。お疲れ様です…。
…と帰りのリーマンに囲まれて心の中で呟いたよ。
念願の海芝浦駅に行けて、工業地帯も遠目から少し見られた。川崎の工場夜景は有名で、ファンも多いそう。本も出てる。
東京のビル夜景とはまた違った迫力があり、ギラギラしているので撮ってみる価値がある。
夜景が好きな理由のひとつは、「働く人がいる場所」を撮るのが好き、だから。
工業地帯も、ビルも、ギラギラしているのは皆そこで生きているから。人の生き様を見ているようで感動する。
そんな訳で海芝浦で働く皆様お疲れ様でした。
次の神奈川は、小田原かな。
小田急線&京王線カメラ旅
8月3日、プチ京王東急旅をしてきた。
(正確に言えば、南武線にも一瞬乗った)
五反田から山手線で新宿、そしてやっと京王線に乗り換え。昔、京王線と京王新線を間違えてしまった事があった(余談)。
ここに可愛い喫茶店があるとの事。
丁度お腹も減り、(11時)とりあえず改札を出る。
(ホームから撮った駅前商店街)
徒歩10分の所にその喫茶店はあった…のだが。
し、閉まっていた〜!!!
しかも、12時開店はいいが完全予約制、おひとり様45分制。…お、おう…。
まぁ、行けなくもないのだが、お腹は限界。
後でも行けるからな。
そう考え、その場を後にした…チーン。
結局、駅前のチェーン店で軽く昼食。
さて気を取り直し、京王線出発!
「京王井の頭線」は渋谷と吉祥寺を結ぶ鉄道であり、「日本一お金持ちが住む沿線」だそう。
確かに駅を見れば、神泉や浜田山は御屋敷!
…という結構マニアックな雑学も。
京王井の頭線は2駅しか通らずに下北沢で下車。下北沢は高円寺とならぶ古着の街!
古着屋以外の服屋を探す方が大変な程個性豊かでカラフルな古着屋でびっしりなのだ。
学生時代にも何度か足を運んだ古着屋。
安くて可愛いビンテージものが沢山。
所謂「サブカル人」が行き交う街。好きだ。
下北沢で幾つか写真を撮り、次に向かったのは小田急線千歳船橋駅。上京後初の小田急。
小田急の私的に面白い所は、神奈川に一旦入ってからの、町田駅、そしてまた神奈川県。
町田は神奈川県ではないのだ…東京が変な形をしているから板挟みに合っている。…悪い事ではない。
千歳船橋に降りた理由は、「クリームソーダ」!夏といえばかき氷、ラムネ、そしてクリームソーダ。懐かしの味。
喫茶店好きの間では知られているのかもしれない(憶測)、商店街を曲がった先にある小さなお店、「喫茶 パオーン」。
…ゾウがモチーフなの?
「そのようですね」
ゾウがモチーフのカフェは黒磯のshozo以外にはここが初めてだ。ただ、「パオーン」というのがいい感じに抜けていて今時ウケそう。
店員さんも若い方3名。
緑ではなく青いクリームソーダを頼んだ。
本当にブルーハワイだ!運動会の出店を思い出す。喫茶店のクリームソーダのバニラアイスは濃厚で美味しいなぁ。メニューはうどんやフルーツサンドなど多様。喫茶店でうどんとは新しい。30分くらい居座らせて頂き千歳船橋を後にした。
セレブの街ですぞ。セレブには成りたくないがここの駅はとても綺麗で居心地が良い。成城コルティというショッピングモールには小規模ながらも本屋や楽器屋まで入っている。
写真を撮りに来たというのに何故か本屋に行って立ち読みをした後に新しい地図本を買い、最後に楽器屋を一周して…本末転倒。いいのだ。
駅前の大通り、コルティの屋上から見える小田急線。最高の眺め!
小田急線、新宿方面に行くか神奈川方面に行くか迷い、結局下車したのは登戸。
降りて大正解の駅だった。多摩川が一望できるではないか。こんな広い河川敷なんてなかなか来られないのでカメラのシャッターは何度も切った。部活動中の男子達、河川敷で戯れる高校生、ランニングをする人、川を見つめる人…なんて長閑な休日なんだ。幸せだ。
空を横切る電車を見られるなんて夢のようだった。CMのワンシーンみたいだな。
風景の余韻に浸りながら多摩川を後にした。
ホームへ向かう途中、思わず笑ってしまうものを発見。
「携帯の王子様」
携帯を直してくれるだけで王子様と呼ばれてしまうんですかね。王子様と呼ばれたい男性陣はここに就職すればいいと思う。(余談)
登戸から南武線(JR)に乗り、武蔵溝の口駅へ。太陽も低くなり、辺りはオレンジ色に。シャッターの切りどころだ。
JR武蔵溝の口駅から東急溝の口駅へ向かう途中。駅前は栄えている。
そして東急大井町線で等々力へ向かう。
等々力は昔1度だけ来たのだが、とても駅が小さくて、改札を降りた瞬間が踏切。可愛い。
自分が乗った電車を見送り、等々力渓谷へ。
(スマホカメラ)
等々力渓谷はとても有名で、どんなに綺麗なのだろう…と思った。緑豊かだ。そして川は…
白濁していた…。ネットの写真だと透明なんだけどな…まぁいっか。
とにかく静かで、(周りが閑静な住宅街ということもあり)聞こえるのは川のせせらぎと蜩の声。夏の夕暮れにはやっぱり蜩。カナカナカナ〜って。
住宅街を少し散策したのだが、立派な家ばかりで怖気付いてしまい、退散。こんな所を部外者が歩いていたら、それだけで通報されそうだ。
幸いにも通りすがりのおばあさんはフレンドリーだった。
既に19時近くで辺りは真っ暗、さすがに暗い中渓谷をひとり歩くのは心細いのでまた後で。
無事荏原町に帰還。
次は京王井の頭線の途中下車旅をしたいと思った。浜田山や永福、高井戸あたりの長閑な場所を。そして何より登戸の景色は堪らない。こんなに近いならいつでも行けるじゃないかと思った(感想)
静かな緑と踏切の音
電車に乗ったあとの踏切を渡る瞬間が好きで、踏切の音が好きで、そこを通り過ぎるとだんだんと漂ってくる、どこかの家のごはんの匂い、遠くなる踏切と列車の音。
帰り道は少し歩くくらいがちょうどいい。
今日、帰省のときにしか乗らない「湘南新宿ライン」に乗ってしまった。この路線で渋谷より先の都内で降りるのは今日が人生で初。
「次は 恵比寿、恵比寿」
アナウンスに心踊る。
土地柄、JRは山手線以外には乗らない。故に湘南新宿ラインで都内の家に帰るとは思わず、乗っている時はすこしだけ夢ごこち。渋谷駅で不意に流れる発車ベルの余韻に浸っているうちに 大崎駅に着く。
「次は西大井、西大井」
ふと窓の外に目を遣ると、高層マンションが3つと低層住宅の明かりがすこし。間もなく駅に到着し、駅から出ると、マルエツが直ぐに目に入り嬉しくなった。上京してから2年間、ずっと通っていたスーパーだったが、引っ越してからは1度も見ていなかった。いまの近所にはやたらとまいばすけっとが多く、マルエツに行けない事を寂しく思っていた。迷わずに中へ入り、引越し前に記憶を戻しながら、久々に楽しく買い物をした。 「そうそう、ここではTカードが使えるんだ」と、久しく取り出していなかったTポイントカードをスキャンする。
こんなに楽しい帰り道はいつぶりだろう、と口許が緩むのを抑えながら、ゆっくりと降りる踏切の遮断桿を見つめる。
小さな公園から小さく虫の声が聞こえ、初夏を知らせる。
東京の蝉の声は、田舎よりもずっと近く感じて煩くて、けれど車や都会の喧騒と比べたら幸せな音だ、と思いながら歩く。
狭い道路に、たまに聞こえる車の音、遠い列車の音と遮断機の警報機。ごはんの匂いと、木を揺する風の音。そうそう、帰り道はこうでなくちゃ。
頭の中ではさっきからウカスカジーの「my home」が流れている。もうすぐ家だ。幸せな帰り道が終わってしまう。
今日はちょっとした旅気分。
土地や電車がすきだと、ただ家と会社を往復するだけなのにこんなに幸せを感じられて、自分は得しているな、と思う。
次もまた、きっと、乗ってしまう。
やっぱり電車が好きなんだ。